お正月休みに,品質マニュアルを完成させると令和7年のスタートが楽しくなります。

ISO17025品質技術管理規定

ISO17025試験所、校正機関で必要なISO17025文書には、ISO17025品質マニュアル、ISO17025品質技術管理規定,標準操作手順書,記録様式、施設及び設備機器リストなど多くの文書が必要です。

ISO17025品質マニュアルが完成したら、次は、ISO17025要求事項で文書化が要求している項目についての規定をうくる必要があります。全部で20規定ほどを作成収録しました。文書管理規定、記録の管理規定、不適合の管理規定、是正処置の管理規定、内部監査規定、マネジネントレビュー規定、教育訓練規定などです

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目次
改 訂 履 歴 2
第1章 コミュニケーション(5.7) 4
第2章 力量、教育・訓練及び認識 (6.2) 16
第3章 施設及び環境条件(6.3) 24
第4章 設備(6.4) 31
第5章 計量計測のトレ-サビリティ(6.5) 36
第6章 外部から提供される製品及びサービス(6.6) 38
第7章 依頼、見積仕様書及び契約の内容の確認(7.1) 44
第8章 食品中の放射性セシウム検査,食品の栄養成分等の分析試験品目の取扱い(7.4) 54
第9章 食品中の放射性セシウム検査,食品の栄養成分等の分析試験結果の品質の保証(7.7) 55
第10章 試験結果の報告(7.8) 60
第11章 苦情(7.9) 67
第12章 不適合の食品中の放射性セシウム検査,食品の栄養成分等の分析試験業務の管理(7.10) 70
第13章 データーの管理及び情報マネジメント(7.11) 73
第14章 品質方針(8.2) 74
第15章 品質目標及び達成計画(8.2) 76
第16章 文書管理(8.3) 79
第17章 記録の管理(8.4) 84
第18章 リスク及び機会への取組み(8.5) 85
第19章 是正処置(8.7) 89
第20章 内部監査(8.8) 93
第21章 マネジメントレビュー(8.9) 100
第22章 標章及び/又はJab認定シンボルの使用方法 103

第16章 文書管理(8.3)

1.目的

本規定の目的は、食品分析センターのマネジメントシステムに必要な文書の管理手順を明確にすることである。

2.適用範囲

食品分析センターのマネジメントシステムを規定した「品質マニュアル」、「品質・技術管理規定」、「標準作業手順書」、「不確かさの見積もり手順書」、「様式集」、「外部文書」等に適用する。

  • 品質マニュアル:ISO/IEC 17025「試験所及び校正機関の能力に関する一般要求事項」、「認定を受けるための手順及び権利と義務(試験所・校正機関及び標準物質生産者)」、「測定のトレーサビリティについての指針」等を満たす当食品分析センターの品質マネジメントシステムの概要を記述したもの。
  • 品質・技術管理規定:品質マネジメントシステムの詳細を記述したもの。
  • 様式集:記録の帳票
  • 標準作業手順書:食品中の放射性セシウム検査,食品の栄養成分等の分析試験業務に対して

の手順を記述したもの。

  • 不確かさの見積もり手順書:食品中の放射性セシウム検査,食品の栄養成分等の分析試験の不確かさ算出の手順を記述したもの。

⑥外部文書:品質マネジメントシステム文書を補完するため参照される外部の図書。

3.責任及び権限

文書の作成、承認、及び配布に関する責任は下記に定める通りとする(表1)

文書の種類作成者及び確認者承認者配付責任者
品質マニュアル品質管理者センター長品質管理者
品質・技術管理規定品質管理者
様式集技術管理者品質管理者品質管理者
標準作業手順書技術管理者
不確かさの見積もり手順書技術管理者
外部文書技術管理者品質管理者配付無し

4.参照文書及び関連帳票

文書管理台帳 文書配付先台帳  外部文書管理台帳

5.実施事項

(1)文書の管理手順

①新規文書を作成する必要が生じた場合、(表1)に定める文書の作成者は、必要な文書を作成

する。

②文書作成者は、下記「文書番号の付け方」に基づき、文書番号の採番を行う。なお、外部文書

については採番を行わず、品質管理者は文書名、発行年月日、版を管理する。

③文書には、文書番号、文書名、版番号、発行日、発行元、作成者、承認者を記載する。

  • 承認者は、文書の内容が適切かどうかの観点から文書を精査し、承認する。

(2)文書の配布および改訂

「品質マニュアル」、「品質・技術管理規定」、「標準作業手順書」、「不確かさの見積もり手順書」、

「様式集」の管理方法

1)文書管理台帳への登録及び配布

①「文書管理台帳」への登録品質管理者は「文書管理台帳」に全ての内部文書を登録、維持、

管理する。

②品質管理者は、「管理文書」のゴム印を押したのち、直ちにセンター長、技術管理者及び分析試験技術者にコピ-文書を配布する。同時に旧版とコピー文書に「非管理文書」のゴム印を押して非管理文書棚に保管する。保管年数が経過した後、廃棄する。

2)原本管理文書の最新版の原本はファイル管理を行い、品質管理者が保管する。

3)文書の改訂

①文書の改訂にあたっては、(表1)に定める初版改訂時と同じ者が作成、承認を行う。

②文書の作成者は、変更の性質を改訂履歴に明確にする(特に改訂理由)

③発行文書の再発行までの期間に手書きによる文書の修正を行わない。

④文書改訂した箇所には、アンダーラインを入れる。ただし次回改訂の際にアンダーラインを

削除する。

  ⑤なるべく早く改訂文書を正式に再発行する。

⑥旧版文書の原本は、表紙に「旧版」のゴム印を押し旧版ファイルに保管する。品質管理者は、

保管年数が経過した後、廃棄する。コピー文書は、回収後直ちにシュレッダーにかける。

(3)外部文書の管理方法

1)外部文書を受け入れた技術管理者は、内容の適切性を確認し、品質管理者に承認をもらう。

2)技術管理者は、承認された外部文書を「外部文書管理台帳」に登録し、文書名、発行年月日及び版を明確にし,管理する。

3)外部文書の持ち出し、又は配付は行わないものとする。

4)外部文書の最新版の出版等の情報収集は技術管理者がその都度、独立行政法人製品評価技術基盤機構、一般財団法人日本規格協会等のホームページを閲覧し、最新版の文書が使用できるようにする。

(4)文書のレビュー

1)内部文書の作成者は、内部監査、マネジメントレビュー等を通じて文書のレビューを行う。

2)レビューの結果、問題があれば文書を改訂し、定める承認者の承認を得る。

20章 内部監査(8.8)

1.目的

目的は、食品分析センターの品質マネジメントシステムに関して以下の事項が満足されているか否を判断するために内部監査に関する手順を明確にすることである。

  • 品質マネジメントシステムが、ISO 17025:2017(JIS Q 17025:2018)のマネジメントシステムの要求事項に適合しているか。
  • 品質マネジメントシステムが効果的に実施され、維持されているか。

③品質マネジメントシステムがこの規格の要求事項を含めて、品質マネジメントのために計画された取決めに合致しているか。

④監査の結果に関する情報をセンター長に提供する。

2.適用範囲

食品分析センターが実施する年1回(9月)の内部監査に適用する。なお、センター長または品質管理者が必要と判断した際には臨時に内部監査を実施する。

3.責任及び権限

内部監査を統括する責任は、品質管理者にある。内部監査は、品質管理者(内部監査員として要件を満たしている)が実施し、(品質管理者に対しては他の監査員が行う)センター長に報告する。

4.参照文書及び関連帳表

内部監査実施計画書            8.8-01

内部監査チェックリスト          8.8-02

内部監査報告書              8.8-03

是正処置報告書           8.7-01

予防処置報告書                      8.7-02

有資格者一覧表              6.2-04

5.実施事項

(1)内部監査の計画

1)内部監査員の資格認定

社内外のISO 17025の内部監査員養成コースを受講し終了した者を品質管理者が内部監査員として認定し、センター長が承認する。品質管理者は、「有資格者一覧表」に登録し「職務任命書」を発行する。

2)「内部監査実施計画書」の策定

①品質管理者は、2ヶ月前までに内部監査を実施する内部監査員を指名する。

②品質管理者は、内部監査実施予定の1ヶ月前までに「内部監査実施計画書」を

作成する。

「内部監査実施計画書」には以下の項目を含む。

実施場所、監査目的、監査基準、監査方法、実施予定日、被監査者、時間、ISO要求事項、監査員

③品質管理者は作成した「内部監査実施計画書」をセンター長に提出し、承認を得る。

監査は内部監査員の要件を満たす品質管理者が全被監査者に対して行う。

ただし、品質管理者に対しては他の者が行う。

監査員は自らの仕事は監査できない。

3)内部監査実施の通知

品質管理者は内部監査の実施2週間前までに「内部監査実施計画書」をもって、被監査者に内部監査の実施を通知する。

4)内部監査チェックリストの(作成)確認

品質管理者は内部監査の実施までに、「内部監査チェックリスト」を(作成)確認し、センター長の承認を得る。

(2)内部監査の実施・報告

1)内部監査の実施

①監査前会議:監査員と被監査側で監査前会議を行い、「内部監査実施計画書」を

もとに、監査の目的、範囲(対象者、該当要求事項)、実施時間等を確認する。

②監査の実施:監査員は、「内部監査チェックリスト」に基づいて監査を実施する。

③監査員会議:監査終了後、監査員は、監査結果及び評価のとりまとめを行う。

その際、推奨事項、不適合は以下の区分で分類する。

a)重大な不適合:その不適合が是正されないと品質が保証されない場合、

あるいは品質マネジメントシステムが有効に機能しない場合。

b)軽微な不適合:その不適合が是正されなくても、品質マネジメントシステ

ムへの影響がすくないか、あるいは直ちに影響しない場合。

c)推奨事項  :要求事項には触れていないが、改善したほうがよいのではと思われる問題、アドバイス。

④監査後会議:監査員と被監査側で監査後会議を行い、監査結果の報告とその

結果に対する被監査側の確認を行う。

2)内部監査報告書、是正処置報告書の作成

監査員は、監査終了後3日以内に「内部監査報告書」と不適合1件につき1葉の「是正処置報告書」を作成し、監査で使用した「内部監査チェックリスト」を添付して、品質管理者に提出する。

3)被監査部門への監査結果の報告

品質管理者は、「内部監査報告書」「是正処置報告書」のコピーを被監査側に提出する。

(3)是正処置及びフォローアップ

1)不適合事項の是正処置

①品質管理者は、「是正処置報告書」をもって、被監査側に内部監査における不適

合指摘の是正を指示する。

②是正指示を受けた被監査側は、不適合の原因分析を行い、是正処置案を立案し「是

正処置報告書」に記載して品質管理者に提出する。

③品質管理者は、提出された是正処置案の妥当性をチェックし、妥当と判断した

場合は、被監査側に是正処置の実施を指示する。又、妥当と判断できなかった

場合は再度、是正処置案の立案を指示する。

④被監査側は、是正処置を実施しその結果を「是正処置報告書」に記録を記入

し、品質管理者に報告する。

2)フォローアップ

品質管理者は、是正処置が効果的であることを確実にするためにフォローアップを実施する。

フォローアップは、以下のいずれかにより行う。

①是正処置が計画どおりに実施されたことを示す文書の確認

②フォローアップ監査

③次回内部監査による監査内容の確認

3)再監査 次回内部監査で確認

品質管理者は、フォローアップの結果を「是正処置報告書」に記録する。

(4)記録

内部監査の文書及び記録としての、「内部監査実施計画書」「内部監査チェックリスト」

「内部監査報告書」「是正処置報告書」は、第17章「記録の管理(8.4)」の手順に従い保管する。

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